世界保健機関(WHO)は24日、メキシコと米国で、最近数週間に豚インフルエンザの人への感染が相次ぎ1000人以上が発病、メキシコ市周辺で約60人が死亡した疑いがあることを明らかにした。
今回、米国で確認されたウイルスはH1N1型亜型。日本で流行しているソ連型インフルエンザウィルスもH1NIだが、異なる株だという。
東北大の押谷仁教授(ウイルス学)は、H1N1型は人の間でも流行しているウイルスだが、豚と人では微妙に違い、「メキシコでウイルスが人から人に感染して、米国に広まったとしたら、世界的な大流行に発展する恐れもある」と指摘する。
アジアを中心に人間に感染が広がっているのは、高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)ウイルスで、豚ウイルス自体の変異を想定したワクチンは用意されていない。
オセルタミビル(タミフル)とザナミビル(リレンザ)は有効とのことである。インフルエンザで重症化するのは細菌性肺炎になるからであり、日本のように医療制度が整備されているところでは死亡率は高くないと思われる。