日本脳炎ワクチン接種中止
日本脳炎ワクチン接種後に急性散在性脳脊髄炎が、平成3年以降14例(うち重症が5例)見られました。今回、人工呼吸器を使用しなければならない重症の患者が出たので実質的には中止となりました。現在の日本脳炎ワクチンは、マウスの脳を使用しており、マウス脳を使用しない新しいワクチンが出来る(約1年くらい?)まで、希望者のみ従来通り公費で受けることが出来ます。
新ワクチンを待っていたら、接種期限が切れる人は保健所に問い合わせて下さい。
急性散在性脳脊髄炎とは
ウイルスの感染後あるいはワクチン接種後に、稀に発生する脳神経系の病気です。ワクチン接種後の場合は、通常接種後数日から2週間程度で発熱、頭痛、けいれん、意識障害、運動障害等の症状があらわれます。
ステロイド剤などの治療により完全に回復する例が多いが、運動障害など神経系の後遺症が10%程度あるといわれています。
日本脳炎ワクチンによる急性散在性能脊髄炎の発症率は
現行の日本脳炎ワクチン接種後に発症する危険性は、大体70~200万回に1回と考えられています。
山や川に行くときは長袖・長ズボン
発病者は年間10人以内。しかし毎年有毒蚊は出現しており、ワクチン接種をやめると発症者が増えると考えられます。
山や川、キャンプなどに行くときは、蚊に刺されないように注意することが重要です。長袖・長ズボンがよい。
日本は衛生状態がよく、有毒蚊は少ないが、東南アジアにも日本脳炎は多く注意が必要です。
日本脳炎はどんな病気
6~16日間の潜伏期間の後に、数日間の高熱、頭痛、嘔吐などで発病し、引き続き急激に、光への過敏症、意識障害、神経系障害を生じます。死亡率は約15%、てんかん、知能障害、麻痺などの後遺症が多い。