インフルエンザの出席停止期間の見直し 2012.3.6

インフルエンザの出席停止期間が変更されます。2012年4月1日実施.

従来「解熱後二日を経過するまで」となっていたものを、「発症後五日を経過し、かつ、、解熱した後二日を経過するまで」となりました。  理由は、以下の通りです   1.抗インフルエンザ薬が使用され、感染力が消失しない段階でも解熱することがあり、解熱後二日では感染の拡大を防ぐことができなくなる恐れがある。   2.「発症後五日を経過すると、ウィルスがほとんど検出されなくなる」という研究報告がある。  なお、幼稚園児・保育園児では、低年齢者ほどウィルス排出が長期に及ぶという医学的知見があり、「発症後五日を経過し、かつ、解熱後三日を経過するまで」とするということになりました。

ビタミンK不投与で乳児死亡・・・山口市の助産師訴えられる  2010.7.12

 山口市の助産師が、出産を担当した女児に、ビタミンKを与えず、代わりに「自然治癒力を促す」という錠剤を与え、生後2ヶ月でビタミンK欠乏性出血症のため死亡した。母親は助産師を相手取り、5640万円の損害賠償訴訟を起こした。
 新生児や乳児は血液凝固を補助するビタミンK不足になりやすく、厚労省は出生直後と生後1週、同1ヶ月の計3回、ビタミンKを経口投与するよう指導している。特に、母乳育児ではビタミンK欠乏症になりやすいので、必ず投与しなければいけない。
 かつては、ビタミンK欠乏による新生児・乳児の頭蓋内出血がしばしばみられた。後遺症は重篤で、時に死亡することもあった。
 助産師は、ビタミンKを与えず、「植物や鉱物などを希釈した液体を小さな砂糖の玉にしみこませたもの」を与え、3回目の投与の時に母親に説明していた。

プレベナー(肺炎球菌ワクチン)について  2010.4.12

 プレベナー(PCV7)肺炎球菌ワクチンが日本でも認可され、接種可能になりました。PCV7は日本では、肺炎球菌髄膜炎の76.1%を予防することができるということです。日本とアメリカでは、肺炎球菌の流行株に違いがあるから、アメリカにおけるよりも予防率はやや低い。副反応は発熱、注射局所の発赤・硬結などで、重症の副反応は少ないようです。
   日本での髄膜炎の頻度は、インフルエンザ菌(ヒブ)髄膜炎 46%、肺炎球菌髄膜炎 14%、その他40%とのことです。                                   
 インフルエンザ菌も肺炎球菌も耐性菌による髄膜炎が増加しているので、受けておいた方がよいと思います。残念ですが、これらのワクチンは任意接種で、自己負担でしか受けられません。
   プレベナー(PCV7)ワクチンはアメリカでは接種料7500円程度と日本よりかなり安いようです。日本での薬価が高いため接種料が高いのです。
 プレベナー(PCV13)がアメリカで治験中。肺炎球菌髄膜炎予防率は向上するが、より高価になります。接種料はアメリカで9300円程度らしい。日本では、もっと高額になると思います。

13歳、18歳 はしか風疹混合ワクチン 対象者は3月中に接種を 2010.3.11 

▼3月で期限切れ                                                                     13歳、18歳全員が対象のはしか風疹ワクチンの追加接種について、厚生労働省は10日、専門家らによる対策会議を開き、未接種者は費用が公費で賄われる3月中に接種を受けるよう呼び掛けた。座長の加藤達夫(かとう・たつお)国立成育医療センター総長は「残り数週間での精力的な接種の勧奨が必要だ」と述べた。
 2009年度のワクチン接種率は、昨年末時点で13歳が全国平均で65・8%、18歳が56・6%といずれも目標の95%に達せず低迷。都市部での低調さが目立っている。
▼はしかは肺炎や脳炎で死亡することも                                                  はしか感染が原因で、意識がなくなり運動機能に重い障害が出る亜急性硬化性全脳炎(SSPE)になった長男を1月に亡くした畑秀二(はた・しゅうじ)さんも会議に出席。
 「SSPEで死んでいった子どもは、日本からはしかがなくなることに貢献し、啓蒙(けいもう)の一端になったなら、生きた意味があると言える。年間を通じて対策に取り組んでいれば、もっと接種率は上がったのではないか。集団接種など全国的な広がりを期待する」と指摘した。
 厚労省は08年度から5年間の時限措置として、13歳と18歳全員を対象にはしか、風疹(ふうしん)ワクチンの追加接種を実施。12年までにはしかの国内流行をゼロにするよう目指している。

新型インフルエンザ流行に思う  2009.9.26

 新型インフルエンザが流行して騒然としている。その割に当院で診断するインフルエンザ患者は多くない。インフルエンザ検査キットを使っての検査は多いのだが、陰性が圧倒的に多い。大阪などの都市部では流行っているようだが従来の流行期ほどではないと思う。
 新型インフルエンザは恐ろしいと思われているのでしょうが、従来型に比して肺炎や脳症が多いのかどうかははっきりしない。今は話題になっていてマスコミが盛んに取り上げるので余計に恐れられている。
 やはり冷静に反応したいものだ。流行地に行ってない、家族に発病者がいない、子どものクラスや友人に患者がいなければ、インフルエンザの可能性はないのだから、あわてて検査をしても痛いだけ損だ。
 学会やマスコミなどが、抗インフルエンザ薬の早期投与を盛んに言っているが重症者の報告を読んでいると、抗インフルエンザ薬の投与の有無にかかわらず重症者がいることがわかる。水うがい・マスク・手洗いをすること、何より、栄養と睡眠をしっかり取って、流行地に近寄らないことなどが重要だと思う。罹っても、殆どの人は軽症に済んでいるのだから、安静・栄養・睡眠を十分にとって、解熱剤を使わずにいることが肝要だ。解熱剤は病気を長引かせるし、脳症を悪化させ死亡率を上げることが分かっている。頭や脇下などを冷やすのはよい。

新日本脳炎ワクチン(細胞培養日本脳炎ワクチン)認可  2009.6

 細胞培養日本脳炎ワクチン「ジェービックV」が漸く認可された。
 旧日本脳炎ワクチンは、猿の脳を使用していたため急性散在性脳脊髄炎(ADEM)の発症と関連があるのではないかという指摘があり、厚労省の指導によって「接種勧奨の差し控え」になっていた。
 新ワクチンは、猿の腎臓細胞を培養して制作しているので、ADEMの発症が減るのではないかと期待されている。
 ADEMという病気は、ワクチン接種とは関係なく発症することがあり、又、他のワクチンでも発症することが知られている。新日本脳炎ワクチンでADEMの発症が減るか否かは不明である。ADEMは旧日本脳炎ワクチンでも、100万回から200万回接種に一人発症するというまれな病気であるから、新ワクチンでも少なくとも200万回接種しなければ分からないということだ。
 新ワクチンは今のところ、供給量が少なく、事前に申し込みをしないと入荷しないので希望の方はかかりつけ医に申し込みしなければなりません。
 今のところ新ワクチンはⅠ期のみに適用され、Ⅱ期には使用できません。Ⅱ期は旧ワクチンで接種可能です。

豚インフルエンザウィルスが人に感染か 2009.4.26

 世界保健機関(WHO)は24日、メキシコと米国で、最近数週間に豚インフルエンザの人への感染が相次ぎ1000人以上が発病、メキシコ市周辺で約60人が死亡した疑いがあることを明らかにした。
   今回、米国で確認されたウイルスはH1N1型亜型。日本で流行しているソ連型インフルエンザウィルスもH1NIだが、異なる株だという。
   東北大の押谷仁教授(ウイルス学)は、H1N1型は人の間でも流行しているウイルスだが、豚と人では微妙に違い、「メキシコでウイルスが人から人に感染して、米国に広まったとしたら、世界的な大流行に発展する恐れもある」と指摘する。
 アジアを中心に人間に感染が広がっているのは、高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)ウイルスで、豚ウイルス自体の変異を想定したワクチンは用意されていない。
 オセルタミビル(タミフル)とザナミビル(リレンザ)は有効とのことである。インフルエンザで重症化するのは細菌性肺炎になるからであり、日本のように医療制度が整備されているところでは死亡率は高くないと思われる。

Hibワクチン(インフルエンザ菌b型ワクチン)発売予定  2008.11.6

2008年12月、日本でもHibワクチンが発売される。日本では、Hibワクチンは任意接種として扱われる。接種対象年齢は、生後2カ月~5歳まで。標準開始年齢は生後2~7カ月未満で、初回免疫として4~8週間の間隔で(医師の判断によっては3週間でも可)3回、追加免疫として約1年後に1回接種を行う。

ふたばクリニック(東京都世田谷区)院長の廣瀬久人氏は、「Hib髄膜炎の罹患年齢は生後3カ月~1歳がピーク。早い時期から接種して抗体を獲得させることが何よりも肝心だ」と言っている。初回免疫だけでは抗体価が長期間持続しないため、追加接種も必ず受けることが大切だ。
接種時期はDPTワクチンとの同時接種となる。費用は自己負担で、1回7000円位の予定だという。
重篤な副反応の報告はなく、報告された副反応のほとんどが発赤、腫脹、硬結などの軽微なものにとどまっていたということだ。

迅速溶連菌検査キット陽性で抗生剤の服用は必要か

溶連菌感染症ではペニシリンの内服を

発熱、咽頭痛、特徴的な咽頭の所見、発疹などの症状があれば、溶連菌感染症の診断はそれほど難しくない。更に、迅速溶連菌検査が陽性であれば診断は確実である。抗生剤を必ず服用しなければならない。ペニシリン系抗生剤を10日間内服すると除菌できるという。セフェム系抗生剤も有効だ。

のどの痛みだけでは、溶連菌が陽性でも「保菌状態」であり、抗生物質の投与は必要ないということになっている。

保菌者でも迅速溶連菌検査陽性

最近の迅速溶連菌検査キットでは、1000~10000個、菌があれば陽性に出る。細菌数が10000個 あれば発病しているというのが普通の考え方である。1000個 で陽性というのは保菌状態を捉えているということになる。この時は治療は必要ないし、腎炎やリウマチ熱になる可能性もない。

溶連菌の保菌者は10~20%

溶連菌の保菌者は、幼児・学童の10%から20%もあり、保菌者の除菌は困難である。抗生剤を10日間服用しても、またいつのまにか保菌者になるという。従って、保菌者の抗生剤内服はムダというのが一般的な見解のようだ。

かぜ予防に水うがいが有効、発症4割減る

2005年10月28日、京大保健管理センター 川村孝教授らのグループが発表

水うがいが有効

グループは2002年~2003年冬に、全国で18~65歳の計約380人のボランティアを、水うがい▽ヨード液うがい▽何もしないの3群に分けて2ヶ月間追跡調査。うがいは15秒以上を2度、1日3回以上実施した。

その結果、水うがい群は何もしない群に比べて風邪の発症が4割減ったという。

ヨード液うがいは無効

一方、ヨード液群には、グループの予想に反し、はっきりした予防効果がみられなかった。ヨードうがい液を販売している明治製菓(東京)は、のどを殺菌・消毒する治療薬であり、風邪予防効果はもともとPRしていないといっている。

お茶も有効か

お茶のカテキンは、細菌やウィルスが粘膜に付着するのを防ぐので、お茶によるうがいも効果があるのではないかと考えられる。番茶、ほうじ茶、紅茶もいいのでは。

予防には水うがい、風邪を引いたらヨード液うがいを