生ポリオワクチンを受けよう  2012/04/05

不活化ポリオワクチンが話題になり、ポリオ生ワクチンを受けない人が増えている。小生の診療所でも生ポリオワクチンはいやだというお母さんを見受ける。以下に示すように、日本小児科学会は生ポリオワクチンの接種を推奨している。生ポリオワクチンによる麻痺の発生者は100万人に1人くらいというまれな発生であり、効果は確実で世界からポリオウイルス絶滅も期待されている。学会の声明をよく読んでください。

「不活化ポリオ、待たないで」         2011年11月15日 日本小児科学会    導入は早くて2012年末頃、ワクチン接種しない危険性の理解を  日本小児科学会予防接種・感染対策委員会は11月14日、「不活化ポリオワクチン(IPV)導入を待つことで、接種を見合わせることのないよう」との声明を発表した。当学会はIPV早期導入を要望しているが、早くて2012年末頃となる見込み。世界では野生株が流行している上に、生ポリオワクチンの投与児からも大量のウイルスが約6週間にわたり排泄される。そのため、何も接種しない状態では、生ワクチンを接種した場合よりワクチン株由来ポリオ麻痺の発症を高める危険性がある。また、IPVを個人輸入して接種する場合、未承認薬のため副作用救済制度を受けることができない。

インフルエンザの出席停止期間の見直し 2012.3.6

インフルエンザの出席停止期間が変更されます。2012年4月1日実施.

従来「解熱後二日を経過するまで」となっていたものを、「発症後五日を経過し、かつ、、解熱した後二日を経過するまで」となりました。  理由は、以下の通りです   1.抗インフルエンザ薬が使用され、感染力が消失しない段階でも解熱することがあり、解熱後二日では感染の拡大を防ぐことができなくなる恐れがある。   2.「発症後五日を経過すると、ウィルスがほとんど検出されなくなる」という研究報告がある。  なお、幼稚園児・保育園児では、低年齢者ほどウィルス排出が長期に及ぶという医学的知見があり、「発症後五日を経過し、かつ、解熱後三日を経過するまで」とするということになりました。

ワクチン接種後に乳児死亡 熊本、再開後初の事例 2011.6.14

  熊本市は13日、子どもの細菌性髄膜炎などを予防するヒブワクチンと、小児用肺炎球菌ワクチンの同時接種を受けた同市の生後2カ月の男児が死亡したと発表した。
 任意接種のヒブワクチンと肺炎球菌ワクチンは、接種を受けた乳幼児の死亡が続発。厚労省が3月に接種を一時見合わせたが、明確な因果関係はないとして4月に再開していた。同様のワクチン接種後の死亡例は全国で8例目で、再開後の死亡は今回が初となる。
 同市によると、男児は市内の医療機関で3日に接種を受けたが、翌日に死亡。男児に基礎疾患はなく、予防接種と死亡の因果関係は不明という。医療機関から市へ4日に報告があった。

翌日の死亡がワクチン接種と因果関係がないとするのは苦しい。証明できないだけのこと。

 同時接種は急ぐ必要はないと思う。上のきょうだいが幼稚園保育園に行ってなければ、インフルエンザ菌、肺炎球菌感染の機会は少ない。きょうだいが保育園・幼稚園に通園していれば急いで接種してもよい。1週間開ければできるのだから、1種類ずつするのが安全ではないか。

日本脳炎予防接種改訂 4歳以上20歳未満が接種可能に 2011.6.12

 平成17年度から平成21年度にかけて日本脳炎予防接種が事実上中止されていたため、予防接種を受けられなかった人が多数います。今回、日本脳炎接種対象者を平成7年6月1日生まれから平成19年4月1日生まれと改訂され、公費で接種できることになりました。Ⅰ期を受けていなかった7歳半以上の人もⅠ期から受けることができます。
  日本脳炎ウィルスは毎年豚に感染していることが証明されており、過去の病気ではありません。ワクチン接種を長期間やめると、日本脳炎発症が増えるでしょう。日本脳炎は日本だけの病気ではなく、東南アジア全般に見られる病気です。

ヒブワクチン、プレベナーワクチン接種の無料化について  2011.4.20

 ヒブワクチン(インフルエンザ菌)、プレベナー(肺炎球菌)ワクチンの接種費用が無料になりました。同時接種を受けた子どもが7人死亡したため、接種が一時中止されていましたが、ワクチン接種との明らかな因果関係がないということで接種が再開されました。同時接種も許可されていますが、当院では当分同時接種はいたしません。
 ヒブワクチン、プレベナーワクチンとも、有効性は明らかです。接種をお勧めします。

 対象は、ヒブワクチン・プレベナー(肺炎球菌)ワクチンとも、生後2ヶ月以上5歳未満で、自己負担はありません。

 子宮頸がん予防ワクチンの対象は中学1年生~高校1年生相当の女子、費用は1回1000円です。子宮頸がん予防ワクチンは7月までワクチン在庫がないため今のところ接種できません。

プレベナー・ヒブワクチンの接種・同時接種について  2011.3.30

 厚生労働省の検討会は、4月1日から、プレベナー・ヒブワクチンの接種および同時接種を認めるとのことです。「接種と死亡との間に明確な因果関係は認められない」からという理由です。最終の判断は3月31日になされるようです。
 私の印象では、三種混合ワクチン・プレベナー・ヒブを同時接種された子どもは泣き疲れてぐったりしている印象です。積極的な因果関係がなくても、短期間に7人も死亡したということは今までに聞いたことがありません。偶然とは言い難い。
 面倒でも1週間間隔でやればすむことです。当面は、同時接種は控えておいた方が無難ではないでしょうか。
 インフルエンザ髄膜炎菌、肺炎球菌感染は多くは集団生活で感染するのですから、集団生活に入る前に受ければいい。幼稚園・保育園に通園している兄姉が居る場合は兄姉から感染してしまうので、早めに受けた方がいいが、慌てることはない。

日本脳炎ワクチンⅡ期接種可能になりました 2010.8.29

Ⅱ期乾燥細胞培養日本脳炎ワクチンが接種可能になりました。対象は9歳から13歳未満です。
 なお、Ⅰ期対象者であったが、勧奨中止のため接種を受けなかった方も、9歳から13歳未満の間に、受けなかったⅠ期の接種を受けることができるようになりました。

ビタミンK不投与で乳児死亡・・・山口市の助産師訴えられる  2010.7.12

 山口市の助産師が、出産を担当した女児に、ビタミンKを与えず、代わりに「自然治癒力を促す」という錠剤を与え、生後2ヶ月でビタミンK欠乏性出血症のため死亡した。母親は助産師を相手取り、5640万円の損害賠償訴訟を起こした。
 新生児や乳児は血液凝固を補助するビタミンK不足になりやすく、厚労省は出生直後と生後1週、同1ヶ月の計3回、ビタミンKを経口投与するよう指導している。特に、母乳育児ではビタミンK欠乏症になりやすいので、必ず投与しなければいけない。
 かつては、ビタミンK欠乏による新生児・乳児の頭蓋内出血がしばしばみられた。後遺症は重篤で、時に死亡することもあった。
 助産師は、ビタミンKを与えず、「植物や鉱物などを希釈した液体を小さな砂糖の玉にしみこませたもの」を与え、3回目の投与の時に母親に説明していた。

新型細胞培養日本脳炎ワクチン接種状況  2010.7.5

 新型細胞培養日本脳炎ワクチンの接種が開始されて、受ける人が多くなっています。
今のところ、発熱や注射部位の腫れ、発赤の他には重い副作用の人はいません。チメロサールも含有していません。お勧め対象年齢は3歳から7歳半までです。
 Ⅰ期初回と追加接種は対象ですが、Ⅱ期は未だ認可されていません。間もなく認可されると思います。市報、学校からのお知らせなどに注目していてください。
 旧型日本脳炎ワクチンの接種勧奨中止によって受けられなかった人への公費での接種は検討されているようですが、今のところ不明です。

プレベナー(肺炎球菌ワクチン)について  2010.4.12

 プレベナー(PCV7)肺炎球菌ワクチンが日本でも認可され、接種可能になりました。PCV7は日本では、肺炎球菌髄膜炎の76.1%を予防することができるということです。日本とアメリカでは、肺炎球菌の流行株に違いがあるから、アメリカにおけるよりも予防率はやや低い。副反応は発熱、注射局所の発赤・硬結などで、重症の副反応は少ないようです。
   日本での髄膜炎の頻度は、インフルエンザ菌(ヒブ)髄膜炎 46%、肺炎球菌髄膜炎 14%、その他40%とのことです。                                   
 インフルエンザ菌も肺炎球菌も耐性菌による髄膜炎が増加しているので、受けておいた方がよいと思います。残念ですが、これらのワクチンは任意接種で、自己負担でしか受けられません。
   プレベナー(PCV7)ワクチンはアメリカでは接種料7500円程度と日本よりかなり安いようです。日本での薬価が高いため接種料が高いのです。
 プレベナー(PCV13)がアメリカで治験中。肺炎球菌髄膜炎予防率は向上するが、より高価になります。接種料はアメリカで9300円程度らしい。日本では、もっと高額になると思います。